HANAでは2012年12月に『韓国語学留学ガイド』という本を出版しました。

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この本は韓国への語学留学ののための様々な情報が詰め込まれた本で、自分の希望に合った学校を選べるよう、全国38の大学・語学学校の詳細情報を紹介しています。この本は若い人から年配の人まで、あらゆる年齢の人が参考にできるものですが、語学留学に特化しています。いま大学に在籍していたり、これから大学に入ったりする人たちが利用できる交換留学に関して、掘り下げて紹介しているわけではありません。

なので、こここからは、近い将来韓国に留学して韓国語をきちんとマスターしたい人、韓国での生活を体験してたい高校生・大学生(主に1・2年生)の人たちにとって有益な交換留学の情報について述べていきたいと思います。

一言に大学生の「韓国留学」と行っても、さまざまな方法があります。大まかに分けると【語学学校に留学する】【交換留学】【正規留学】の3つのルートがあります。

①【語学学校に留学する】
大学など、通っているの夏休みや春休みを利用して、語学学校の短期コースに通いながら韓国語の勉強をします。もちろん学位や単位は取得できません。高校を卒業してすぐ語学学校に入ることはもちろん可能ですが、その後の進路をキチンと考えたうえで選ぶべきでしょう。

②【交換留学】
日本の大学に在籍しながら、1年または2年の区切りで交換留学生として韓国の大学に通います。韓国の大学生と一緒に授業を履修して単位を取ることができます。併設されている語学学校に通いながら語学習得を同時に行うことができます。帰国後は日本の大学に戻ります。

③【正規留学】
現地の大学に正規の学生としてに在籍します。一般的に日本と同じく4年で卒業です。正規の授業についていくためには、かなりのレベルの韓国語能力が必要なので、まず語学学校に入り、だいたい1年くらい韓国語だけを学び、一定のレベルに達するなどして大学に出願します。

これらのうち、①の語学留学は思い立ったら誰でも行くことができます。HANAから出版されている『韓国語学留学ガイド』に学校選びや手続き、現地での生活情報などについて詳細に書いてありますので、ぜひこの本を参考にしてください。

③の正規留学は本格的な留学といえますが、特別な目的意識を持つ人ならともかく、競争の激しい韓国の大学で韓国人と肩を並べて学ぶことには、かなりの苦労が待ち受けています。また、日本で就職活動をすることを考えている人にとっては、多くのハンデが生じます。

このちょうど中間に位置するのが②の交換留学で、日本の大学に通う人が利用できる制度です。まずは日本の大学に入る必要がありますが、日本で大学を卒業できて、本格的な留学生活も送れるという両方のメリットがあります。多くの大学には語学学校が併設されているので、語学学校に通いながら大学の授業を受けることもできます。もちろん身分はその大学の学生となりますので学生証が発行され、大学の施設を自由に使うことが出来ます。

さらに重要な点は、韓国での認識の違いにあります。語学学校への留学も交換留学も日本では「留学」とひとまとめにすることが多いですが、韓国ではそれぞれ「어학연수(語学研修)」と「교환유학(交換留学)」と区別して呼びます。なぜなら、韓国では一般的に語学研修は比較的自由に行けるもので、多くの学生が経験しますが、交換留学は試験で選抜された人間だけが行けるものだからです。したがって学生への扱いも違いますし、大学卒業後に韓国や韓国系企業の就職、もちろん日本の企業の就職を考える際にも「交換留学」のほうが経験として有利になります。

さらに交換留学には、奨学金が与えられる制度が多く存在します。これらは授業料や生活費の大きな助けとなります。

そして大学の授業や活動を通じて、現地の学生と交流を持つ機会が多くあります。韓国で取得した単位は日本の大学の単位に振り替えられる制度を持つ大学が多いため、韓国での勉強が日本の大学の単位として認められます。

韓国語をマスターするという観点でも、クラスメートのほとんどが外国人と日本人で、先生も生徒に合わせて丁寧に話してくれる語学学校とちがい、韓国人たちと一緒に授業を受ける交換留学では、いやおうなく上達します。もちろん語学学校留学の人よりは、時間的に忙しい毎日を過ごすことになると思いますが、限られた留学の時間を最も効率的に有意義に使う制度であるといえます。

よって韓国に留学してみたいと思っている人で中・高校生、大学1~3年生の人たちに最もオススメするのは交換留学です。金銭面でも、環境面でも最も合理的で効率的な留学だからです。次回は大学入学前から、どのように交換留学を準備すればよいかについて考えてみます。