2016年4月14日の熊本地方を震源とする地震により被災された方々に、HANA社員一同、心よりお見舞い申し上げるとともに、1日も早い復旧をお祈りいたします。

明日4月16日は、韓国で旅客線セウォル号が沈没し、304人の死者・行方不明者を出した日です。あれから2年が過ぎましたが、いまだに遺族たちが望むような事故の真相究明がなされたとは言いがたいようです。13日に韓国では国会議員選挙がありましたが、パク・クネ大統領率いる与党セヌリ党が多くの議席を失い、野党が国会の過半数を占める結果となりました。野党当選者の中には、遺族たちの期待を背に立候補したセウォル号被害者家族協議会の弁護士がおり、「特別調査委員会をさまざまな制約に縛り付けたセウォル号特別法を必ず改定する」と決意を新たにしています。国会には他の政治課題ももちろん多いでしょうが、犠牲になった人たちのためにも、今後同じような過ちを繰り返さないためにも、ぜひこの問題の解決に向けて前進してほしいと思います。

本日はセウォル号事故に関する映画の紹介をしたいと思います。この事故を扱い、物議をかもたドキュメンタリー映画『ダイビング・ベル』が、今月、福岡と大阪、東京で上映されます。「ダイビング・ベル」とは、海中に設置し長時間の潜水作業を可能にする装置のこと。船が沈没した後の一定時間、船内のエアポケットに生存者がいたのではないかと言われています。そうした状況でこの装置を所有する民間業者が協力を申し出て、生存者捜索に活躍することが期待されましたが、あらゆる手段を尽くすべき状況にもかかわらず、捜索当局は当初これを受け入れませんでした。家族たちの抗議により、その後ダイビングベル投入されることになりましたが、一人の命も救えない結果に終わりました。この映画は、誰が、なぜ、ダイビングベルの投入を遅らせたのか、その真相に迫る内容だそうです。

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なお、この映画は、2014年の釜山国際映画祭に招待されましたが、釜山市長が上映中止を要求。映画際側はこれを聞き入れることなく上映を行ったため、釜山市長は今年、映画祭の実行委員長を再任させないなどの圧力を加えたとされます。これに対し現在、韓国、さらには海外の映画人が反発し、次の釜山国際映画際の開催が危ぶまれている状況です。

■上映スケジュール

福岡:4月24日13:00〜、16:00〜(アンスティチュ・フランセ九州5Fホール)

大阪:4月25日19:00〜(ビジュアルアーツ専門学校・大阪VD-1校舎3階「アーツホール」)

東京:4月27日19:00〜(なかのZERO小ホール)

※映画や会場問い合わせの詳細は、上記画像をクリックして拡大画像をご覧ください。

映画の制作者に韓国での仕事でお世話になっている方がいるため、私を含めHANAのスタッフ数人が東京上映のお手伝いに出かける予定です。手伝いが上映までに終わり、映画をみることができればよいのですが。(ジョン夜)

[お知らせ]これまで週3回更新を目標に、ブロク執筆を社内で分担してきましたが、来週より週2回更新に変更させていただきます。(HANAスタッフ一同)