皆さまこんにちは、編集わっしーです。

韓国語を勉強していると辞書をしょっちゅう引くことになると思いますが、皆さんは、初めて自分で辞書を引いて意味を調べた単語って覚えてますか?

私の場合、はっきりと覚えています。というのも、辞書を引いたそのときの状況がとても印象的だったからです。

それは韓国語の勉強を独学で始めたばかりの頃でした。

私が韓国語の勉強を始めたきっかけは、韓国人の友人ができたことでした。もともと彼は日本語ができず、私は韓国語ができなかったので、互いの共通言語である英語でコミュニケーションを取っていたのですが、私の方が彼の言語や文字に興味を持ち、自分で勉強し始めたのです。かれこれ20年近く前のことです。

当時は今のように教材や辞書が充実していませんでしたが、なんとか簡単そうな入門書を入手して、文字の仕組みとか、簡単なひとこと会話を覚えて、彼に披露するようになりました。母音の「ㅜ」を見よう見まねで「十」みたいに書いたりして、笑われたものです。

そうすると、彼も私が韓国語を勉強していることを喜んでくれたのか、彼の持っている本や音楽CDなどをいろいろ見せてくれるようになりました。

ある日、彼がとあるCDを聴かせてくれたのですが、そのCDというのが쿨(COOL)の7.5集『Second Whisper』でした。

쿨は男性2人、女性1人の混声グループで、ご存じの方も多いと思います。今は活動していないようですが、一時期は「夏といえば쿨」とよく言われていましたよね。

聴かせてくれた歌詞のほとんどは当時聞き取れなかったのですが、一番最後のトラックに収録されていた「Darling」という曲が、速さもゆっくりで声も聴こえやすく、さらにサビの歌詞は英語の中に韓国語がぽつぽつ入っているというものでした。

쿨「Darling」

私の耳に当時聴こえたのは、

「オンジェナ darling, my darling
~~~~
ハジマン my friend, you’re my friend」

という音だけでしたが、聞き取れる英語の部分だけでも意味がだいたい伝わってきて、かつ「韓国語の部分が短くてよく聴こえるな」と思ったので、ふと思い付いて彼に「辞書貸して」と頼みました。

彼はそのとき韓国語・英語の辞書(韓英辞典)を持っていたので、その辞書で「ハジマン」という言葉を引こうと思ったのです。

もう引く前から、ある程度意味のアタリをつけていました。だって、「ダーリン」のあとに「マイフレンド」と来ているんだから、おおよそ予想はできますよね。

「えーっと、『ハ』だから……ㅎってどこだろう……あ、하があった。次は『ジ』だから……」とこんな感じで、のろのろとですが辞書のページをめくり、最終的に하지만を引き当てました。

結果、そこには「but, however」と書かれていて、予想通りの意味だと分かったわけです。

ということで、私が初めて辞書を引いて調べた単語は하지만なのですが、こんな状況だったのもあり、私にとって「初めて韓国語の辞書を引いた体験」はかなり忘れられない出来事になっています。

韓国語学習の初歩も初歩、まだ発音変化も知らない時期でしたが、発音変化が何も起きないハジマンという単語を「引けた」のは、運が良かったなと思います。

さて、この曲を含めてCDが気に入った私は自分でも購入し、その後くり返し聴くことになるのですが、このDarlingという曲は上の動画で聴いていただければ分かる通り、録音中にメンバーの雑談が混じっています。

当然ですが歌詞カードに雑談の書き起こしなどなく、私には何を話しているのかさっぱり聞き取れませんでした。これを普通に聞き取れるようになる!というのが、実は勉強し始めたときの密かな目標でもあったのですが……

今この雑談を書き起こせるかというと、聴こえる部分は増えているものの、やっぱりまだまだだなというのが正直なところです。